毒親 親子 問題 影宮竜也 親子療法
親子の問題 ①(負の世代間連鎖)
親子療法で特に重要視しているのが、「負の世代間連鎖」という問題です。
この負の世代間連鎖を抜きにして(毒親・親子問題)の真の解決は無いというほど、
非常に重要なテーマになります。
負の世代間連鎖とは、
「親(又は親から上の世代)から引き継いだ負の人生プログラム及び認知の歪みの連鎖」
を指します。
世の中の親子問題を抱えている人の多くが、
「親を介してこの負の人生プログラム及び認知の歪みの連鎖」
に巻き込まれたことによって、様々な問題を抱えてしまうようになったことを知ることはとても大切なことです。
*毒親・親子問題を世代間連鎖という視点からではなく、「親との対人関係」に限定された問題であるという誤った認識が毒親・親子問題の本質の理解の弊害となっているのが現状です。
毒親・親子問題の背景には必ず世代間連鎖の問題が関係しており、この世代間連鎖をしっかりと読み解くことで親からの精神的分離がスタートします。
・負の世代間連鎖について理解するための注意点
負の世代間連鎖を理解するうえで気を付けなければならない点がいくつかあります。
1 負の世代間連鎖について親に強制的に理解を求めない
家系に流れる負の世代間連鎖の存在に気づく人と気づこうとしない人達がいます。
負の世代間連鎖から逃れられないのはなぜか?
家族間(親子、夫婦)で問題が起きた際に、他の家族(配偶者・子供)に責任転嫁をせず、自身の問題として受け止め、起こった問題について家族と考えることができる人だけが世代間連鎖の存在に気づくことができます。
親が負の世代間連鎖の問題に気付き、子供に連鎖するのを食い止めれば、その子は負の世代間連鎖に巻き込まれずに済みますが、親が負の世代間連鎖から目を背けた場合は、その子供は負の世代間連鎖に必ず巻き込まれて行きます。(虐待の連鎖も同じ構造)
負の世代間連鎖の存在に目を向けずに放置をすると、子そして孫とその負のエネルギーの力を強めながら連鎖していきます。(子供の非行やひきこもりや事件(例 神戸連続児童殺傷、付属池田小、秋葉原無差別殺人、黒子のバスケ強迫事件)の背景には負の世代間連鎖問題が大きく関与しています)
負の世代間連鎖が猛威をふるう家庭
負の世代間連鎖が猛威をふるう家庭の特徴として、
1 家族間で問題が発生した際に夫婦の間で責任転嫁が必ず起こる
2 子供が親の感情の発散のための受け皿にされている(代償行為)
3 親が配偶者や子供を代理親にしている
4 子供に配偶者に対する不平不満を吐き出すことが日常的な親子関係
5 親自身が親に怒りや憎しみを抱えている
6 親自身が(存在不安)を抱えており、尚且つ家族を存在承認の道具にしている
7 家族内でDVやモラルハラスメントが容認されている(問題視されない)
8 家庭が常に緊張状態にあり、家族の安らぐ場所となっていない
9 親自身が自分たちのことで一杯一杯で家庭や子供を省みることが無い
などがあります。
負の世代間連鎖の存在から目を背ける家庭の結末
・子供の問題行為・ひきこもりなどの問題で悩む(負の世代間連鎖が発生しているサイン)
・子供が重大な事件を引き起こしてしまう
(池田小殺傷事件、秋葉原無差別殺人事件、酒鬼薔薇聖斗事件etc)
・後継ぎが誕生せずに家が途絶える
・親そして子供は孤独で寂しい老後の人生を送るようになる
・親子の関係が途絶え事実上の絶縁関係となる
・親も子も中身の無い空っぽな人生を送るようになる
・子供も結婚相手の選択及び結婚生活がうまくいかない
・子供が家庭を持った際に子供自身も子供との関係で親と同じ悩みを抱えるようになる
負の世代間連鎖を放置することは親自身の問題を子供に引き継がせることになり、また子供の人生に重荷を背負わせることにもなりますので、しっかりと対策をされることをお勧めします。
世代間連鎖についての詳しい解説は親子療法協会オンラインスクールでもお話ししています。
負の世代間連鎖の問題を抱えているかどうかを知りたい方は